Our Latest News

From spy shots to new releases to auto show coverage

高級輸入車の個人間売買は消費税がかかる?消費税の課税ルールを解説

高級輸入車の個人間売買は消費税がかかる?消費税の課税ルールを解説

高級輸入車を所有していてディーラーなどを介さず直接売ろうとする場合、税金の扱いはどうなるのか気になる人も多いことでしょう。特に消費税は金額に比例して大きくなるので、車の個人売買において無視できない要素となります。本文では、消費税の課税ルールを説明したうえで、高級輸入車などの個人間売買時に消費税がかかるのか、また、ほかの税金はどうなるのかについて解説していきます。

1.消費税はどのようなときに課税される?

消費税は、数ある税金の中では比較的馴染みのある存在ですが、どういったときに課税されるのかなど消費税の基本事項をここでまとめておきましょう。

1-1.消費税の基礎知識

消費税とは文字通り、商品やサービスを「消費」したときに課される税金です。消費税は税を納める納税者と、実際に負担する担税者が異なっていることから間接税に分類されます。消費者が商品やサービスを購入する度に税金を逐一納めるのは非現実的であるため、消費税相当分を商品やサービスの価格に上乗せし、消費者より支払いを受けた事業者がまとめて納税する仕組みとなっています。消費税は国税分と地方税分を合算して税率が10%、食料品など軽減税率の適用対象となるケースではその税率は8%です。

1-2.消費税の課税対象は?

消費税は具体的にどのような場合に課税されるのでしょうか。消費税は普段商品を購入する度に支払っているため、一応身近な存在ではありますが、その仕組みを完全に理解している人は少ないでしょう。この項では、消費税の課税対象となる取引と、対象とならない取引をまとめて解説していきます。

1-2-1.課税対象になる取引

消費税が課税対象となる条件は明確に定められています。課税対象となるのは、事業者が事業としての対価と引き換えに行う国内取引で、その国内取引とは資産譲渡、資産の貸付け、役務の提供及び輸入取引のことを指します。よって、販売や運送、広告など対価が得られる取引であれば、基本的に全てが消費税の課税対象です。

1-2-2.課税対象にならない取引

消費税にとって非課税取引、免税取引、不課税取引に該当する場合はその課税対象とはなりません。

消費税とは「消費全般に広く公平に課税する」という目的の税金のため、その性質に馴染まない取引は課税対象外です。例えば、土地の譲渡及び貸付や、有価証券などの譲渡、切手や印紙、金券の譲渡などは上記の理由により非課税扱いとなっています。さらに、「社会政策的配慮から課税が適当ではない取引」も同様に課税対象となりません。社会保険に基づく医療や、介護保険法や社会福祉法に準じる訪問介護サービスや福祉事業、助産、学校の授業料や教科書購入といった事例も非課税取引とされています。

次に、消費税は国内取引においてかかる税金であるため、輸出などで外国で消費される商品やサービスについては、課税が免除される扱いとなります。これが免税取引と呼ばれ、身近なところでは、外国人観光客向けに設置された免税店などが代表例です。他にも国際輸送や国際郵便、国際通信に関しても同じく免税対象とされます。

3つ目の不課税取引は、国外での取引や、個人間取引、対価を得て行うという性質を持たない取引を指します。わかりやすいところでは、寄付金の場合、提供した金額に対して何か特定の価値を得るわけではないので対価性のない不課税取引です。他の具体例として、個人の自家用車売却、給与や賃金の支払い、共済金、保険金、損害賠償金なども同様に課税対象外となります。

2.高級輸入車の個人間売買には消費税がかからない

それでは、高級輸入車を所有している個人が、別の個人に車両を売却するとき、もしくは購入するときに消費税の扱いはどうなるのでしょうか。結論としては、個人間の取引に限っては、車両の売却もしくは購入に消費税はかかりません。それでは、個人間売買が課税対象外となる明確な理由と、そのメリットについて詳しく説明していきます。

2-1.個人間売買は消費税の課税対象外

個人間売買に消費税がかからないのは、事業者によって行われた取引ではないからです。根拠となる条文は消費税法第2条3項と4項、第4条1項に該当し、同文より消費税は事業者により行われた取引にのみ課せられると明確に読み取ることができます。同法第4条1項より事業者による取引が消費税の課税対象となる旨が明示されていますが、「事業者」については同法第2条3項と4項に、「法人」か「事業を行っている個人」を意味するという規定があります。よって、事業を行っていない個人同士による取引であれば課税対象外に該当する法的解釈が成立するのです。ただし、純然たる個人間取引であっても、輸入取引の場合は消費税が課税されてしまうので注意が必要です。

2-2.消費税がかからないことによるメリットは?

国内の個人間売買では消費税がかかることはありませんが、それによって実際にどういったメリットが生まれるでしょうか。まず、買い手側は消費税がかからない分、高級輸入車をより安い価格で購入することができます。そして、売り手側にとっては、消費税相当分を価格に上乗せしないでマーケットに出品できるため、当初より中古販売事業者との価格競争で優位に立つことが可能です。

仮に、個人と事業者双方が200万円の自動車を販売する場合、事業者側は消費税法に基づき200万円の10%分を上乗せして価格設定しなければなりません。そこで、事業者の販売自動車は220万円の価格となります。一方、個人にとって消費税は課税対象外なので、そのまま200万円の設定でも問題なく出品することができます。このように事業者側から見ると、個人は何の努力もしないで初めから20万円値引いて販売している状態に等しく、課税の有無がいかに大きな影響を及ぼしているかがわかるでしょう。また、個人側が企業と同等の価格、220万円での販売に成功した場合、企業にとって納税対象となるはずの20万円分は、まるごと個人販売者の利益として計上されることになります。やはり、消費税は価格に応じて納税額が大きくなる性質があることから、高級車売買のような高額取引の場面においてはその存在がますます際立ちます。

3.消費税以外の税金はかかる?

高級輸入車の個人間売買で消費税が発生しないのは確かですが、他の税金が一切かからないというわけではありません。税金の種類によって、売り手側が一定期間に相当する税金を前払いしているケースもあります。その場合、支払い済み分の扱いをどうするか、売り手買い手の双方で取り決めなくてはなりません。ここでは、車の個人間売買で支払う必要性が出てくる税金の種類と、一般的な税金負担の事例を紹介していきます。

3-1.自動車にかかる税金

自動車の購入や所有に関連して、自動車税または軽自動車税、そして自動車重量税といった税金があります。また、税金というカテゴリーからは外れますが、同様に負担について話し合うことになるであろう自賠責保険料やリサイクル券といった諸費用があり、これらについても簡単に説明していきます。

3-1-1.自動車税または軽自動車税

自動車税と軽自動車税は、毎年4月1日時点で車両の所有者に課せられる税金です。よって、どの時期に車の個人間売買が成立したとしても、売り手は4月1日時点で向こう1年分に該当する税金は支払い済みという状態にあります。こうしたことから自動車税または軽自動車税の取り決めについては、買い手が購入した時点からの未経過分を月割で支払うという対応が一般的です。例えば売買成立後、11月から購入車に買い手が乗り継ぐと決まった場合は、11月~3月まで5カ月分の税金相当額を車本体の代金とは別に売り手に対して支払うという流れになります。自動車税などはあくまで車の所有者に対して課税される税金で、売買成立時には車の名義変更も確実に行っていないと無用なトラブルの原因となってしまうので注意が必要です。

3-1-2.自動車重量税や自賠責保険料

自動車重量税と自賠責保険料については、車検時に車の所有者によって、次の車検期間までの費用がまとめて支払われています。たいてい車検は2年に1度行われるケースが多いため、車検時に支払われた2年分の支払いの扱いをどうするか双方で取り決めなければなりません。この場合、当該費用の未経過分が残っているとしてもその負担は、購入者や落札者には請求しないというのが一般的な傾向です。この方法によると、車検直後のタイミングで売買成立した場合、売り手側としては多少損をした心境になるかもしれません。

もちろん法的にそうした負担方法が定められているわけではないので、交渉次第でより柔軟な負担方法を取り決めるという選択肢はあります。いずれにせよ、車検時に発生した費用に関しては、一般的に売り手が全て負担する慣習になっているという事情は、交渉時に念頭に入れておいた方がいいでしょう。

3-1-3.リサイクル券

リサイクル券とは、車両廃棄時の費用の一部を購入者が予め支払っていることを証明する書面です。全ての車の購入者はリサイクル料金を支払うことが法律で定められており、個人間売買が成立した時点で、リサイクル券の負担についても両者が話し合わなければならない案件です。一般的には、リサイクル券に相当する費用を、車本体の代金と共に買い手側が売り手に支払うという流れができあがっています。リサイクル券が廃車費用に当たることを考えると、売買成立時にはまだ車のスクラップ作業は行われておらず、その負担が買い手側にスライドするのは妥当なプロセスでしょう。そもそも新車購入と同時に廃棄費用を支払うことになるリサイクル券の制度は、不法投棄を未然に防ぐという観点から作られたものです。

3-2.所得税や環境性能割を払う必要も

車の個人間売買が、制度的には所得税の課税対象となるケースもあります。ここでは車売却の利益が「譲渡所得」とみなされるかどうかが所得税支払いの有無の分かれ目です。譲渡所得とみなされるには条件があり、「車の売却価格」から「新車購入時の費用と売却にかかる必要経費の合計」を引いた差額が、50万円以上となった場合は確定申告が必要となります。現実的には中古車の売却価格が、新車購入費用などの合計を上回ることはなかなか起こりえないため、売り手が所得税を実際に支払うというのは稀なケースに限られるでしょう。仮に車の売却により利益が出ていたとしても、所得税を支払う必要があるのは、その使用目的が事業用もしくはレジャー用であるという場合のみです。車が通勤や日常生活の移動のための用途であれば基本的に非課税となります。

車の買い手側は、環境性能割という税金を支払う必要があります。環境性能割は2019年より新たに導入され、店と個人いずれからの購入であっても、一様に支払わなければならない税金です。納付額は「取得価額(課税標準基準額× 残価率)× 0~3%」という計算方法により算出されますが、取得価額が50万円以下であれば非課税扱いです。自動車の経過年数に応じた残価率を用いることにより、売買時点の中古車の価値をより正確に算出することができます。そして、購入した車の燃費によって0~3%と適用税率が変動する仕組みとなっています。

高級輸入車の売買はSHIFTGATEで!

高級輸入車を少しでも高く売りたいなら、消費税のかからない個人間売買がおすすめ。しかし、不慣れな個人間取引には不安が付きまとうものです。また、車両の名義変更などで手違いが起きると、税や保険料のトラブルにも直結します。そこで、高級輸入車を専門に扱っている個人間売買サイトSHIFTGATEを利用するのはどうでしょう。専属のコンシェルジュサポートや、匿名取引対応の売買システムなど安心と利便性が備わった専門サイトです。

人気記事

関連記事

個人売買でも自動車の名義変更は必要?必要書類と手続きの流れ

個人売買でも自動車の名義変更は必要?必要書類と手続きの流れ

中古車の個人売買の必要書類や手続きの流れについて紹介します。インターネットの普及が進む現代は、業者を通さずに個人で自動車売買を行うケースも増えています。個人売買は仲介手数料を抑えられるといったメリットがある一方で、トラブルが起きやすいので注意が必要です。